アーティストの仕事
ダンサー
ダンサーとは?
全身で表現・パフォーマンスし、人に感動を与えることを仕事にしていきます。ダンサーがいるといないでは迫力やコンサートなどの感動の伝わり方が違います。
ストリートカルチャーから生まれたダンスやバレエやジャズ、コンテンポラリーなどのクラシカルなところから生まれたものなど様々ありますが、全て、その楽曲や世界観を体で表現することで、見ている観客に感動を伝えていきます。
バレエ、JAZZ、HIPHOP、LOCK、POP、ブレイク、HOUSE、クランプ、ドギー、レゲエ、ビバップなど多種多様なジャンルを幅広く踊れることが求められます。
仕事の概要、仕事の流れ
仕事の概要
中学校の授業でのダンス必修化や、SNSや動画投稿サイトの利用者の増加などによって、気軽に楽しめるダンスに注目が集まっています。
ダンサーは、ダンスを踊ってパフォーマンスを披露し、観客に感動を与える仕事です。「ダンス」と簡単にいっても、クラシックバレエのような古典的なものから、ヒップホップやストリート系のダンス、社交ダンス、ミュージカルなどさまざまなものがあります。各ダンサーには、自分の得意とするダンスがありますが、プロのダンサーとして仕事をするためには、あらゆるジャンルのダンスを習得し、どんな仕事が舞い込んできても対応できる技術力と対応力が必要となります。
踊るためには資格が必要なわけではないため、プロとアマチュアの線引きが難しい業界ではありますが、ダンスで生計を立てることができる人がプロといえるでしょう。
プロダンサーとしての仕事は主に下記の3つに分けられます。
- パフォーマー
- 舞台やテレビ、CM、プロモーションビデオなど、さまざまな場面でダンスを披露します。アーティストのバックダンサーやテーマパーク、スポーツチームのチアなど、さまざまな形態があります。
近年ではSNSやCGなどのテクノロジーの発展によりバーチャルな仕事で活躍するダンサーなど新たな活動の場所は増え続けています。
- 振付師
- クライアントの要望や演目のテーマに合わせて、ダンスの振り付けをします。アーティストやミュージカル、映画やCMなど、さまざまな分野で活躍しています。
- ダンスインストラクター
- ダンススクールやフィットネスクラブなどで、ダンスを教えます。初心者から上級者まで、さまざまなレベルの人にダンスを指導します。
仕事の流れ
ダンサー(パフォーマー)の主な仕事の流れは、以下のとおりです。
- ❶仕事の獲得
- オーディションやスカウトなどで、仕事を獲得します。
- ❷レッスン
- 仕事内容に合わせて、必要な技術や表現力を身につけるためのレッスンを行います。
- ❸リハーサル
- 本番に向けて、ダンスの振り付けや演出を確認しながらリハーサルを重ねます。
- ❹本番
- 観客の前で、ダンスを披露します。
ダンサーの仕事は、体力や技術はもちろん、表現力やコミュニケーション能力も求められます。また、常に新しいことに挑戦し続ける向上心も必要です。
どうやってなるの?
ダンサーになるために必要な免許・資格などは特にありません。練習を重ねてダンスを習得し、自分がダンサーだと名乗ればダンサーになれます。コンテストやオーディションに参加したり、仕事を割り振ってくれるプロダクションと契約を結んだりしてダンサーとして活動することになります。
しかし、オーディション合格や契約を結ぶには、やはりダンスの技術力はもちろん、 これまで出演してきた現場経験が大きくものを言います。
仕事としてダンスをするために、特定のジャンルに偏ることなく、幅広くダンサーとして必要なスキルを学べ、テレビやイベント、コンサートなどに出演をし、経験を積める環境がある専門学校やスクールに進む人が多いです。
ダンサーの収入
ダンサーの収入は、仕事内容や所属先、経験、スキルによって大きく異なります。下記はおおまかな目安です。
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パフォーマー
パフォーマーの年収は、アルバイトから年収1000万円を超える人まで、幅広い層が活躍しています。- アルバイト:時給1000円~2000円程度
- フリーランス:1本あたりのギャラは、1万円~3万円程度が一般的
- 劇団やテーマパーク所属:月給20万円~50万円程度
- アーティストのバックダンサー:月給30万円~100万円程度
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振付師
振付師の年収は、500万円から1000万円程度が一般的です。- フリーランス:1本あたりのギャラは、10万円~30万円程度が一般的
- 劇団や事務所所属:月給30万円~80万円程度
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ダンスインストラクター
ダンスインストラクターの年収は、アルバイトから年収500万円程度まで、幅広い層が活躍しています。- アルバイト:時給1000円~2000円程度
- フリーランス:1レッスンあたりの報酬は、2000円~5000円程度が一般的
- ダンススクールやフィットネスクラブ所属:月給20万円~50万円程度
なお、テーマパークや劇団、芸能事務所に所属する場合は決まった金額を毎月もらえる場合もありますが、基本的には仕事の獲得が収入に直結するため、スキルアップや実績を積むことが重要です。また、ダンサーとしての知名度によっても大きく変動します。有名なダンサーになればなるほど、大きな収入を得ることが可能です。
所属先とキャリアパス
ダンサーの主な所属先は、以下のとおりです。
- 劇団
- テーマパーク
- アーティストのバックダンサー
- 芸能事務所
- ダンススクール・専門学校
- フィットネスクラブ
- フリーランス
劇団やテーマパーク、アーティストのバックダンサーなどは、オーディションやスカウトで採用されます。芸能事務所は、未経験者でも採用されるケースがありますが、ダンスの基礎や技術を身につけておくことが求められます。ダンススクールやフィットネスクラブは、ダンスの経験やスキルを活かして、インストラクターとして働くことができます。フリーランスとして活動する場合は、自分で仕事を獲得する必要があります。
おすすめの資格
ダンサーの職業では、国家資格や公的な資格が存在しません。資格がなければ踊れないことはありません、実力が何より重視される職業です。ただし、ダンスの各ジャンルで民間の資格はいくつか存在し、ダンサーとしての活動内容や目指す方向によって資格を取得している人もいます。
下記はダンス資格の一例です。
- 一般社団法人ダンス教育振興連盟認定ダンス指導士
- 公益社団法人全日本ダンス協会連合会認定ダンス教師
- 公益社団法人日本ダンススポーツ連盟認定資格
- 専門学校や大学の卒業資格
先に述べたように、ダンサーとして活躍するために資格は必須ではありませんが、資格を取得することで、自分のスキルや能力を証明することができ、就職や仕事の獲得に有利になる可能性があります。また、資格の勉強や取得を通して、ダンスの知識や技術をさらに深めることができます。
自分の目標やキャリアプランに合わせて、適切な資格を取得することをおすすめします。
向いてる人向いてない人
向いてる人
- リズム感があり、音楽に合わせて踊ることができる人
- 表現力があり、自分の感情や思いをダンスで表現することができる人
- 体力があり、長時間の練習やパフォーマンスに耐えられる人
- 向上心があり、常に新しいことに挑戦することができる人
ダンサーの仕事は、ダンスの技術や表現力はもちろん、体力や向上心も求められます。また、能力や経験、運によって収入が大きく変動する職業のため、ダンスを仕事にしたいという強い気持ちも大切です。